2025年4月、新潟県五泉市の中学校で、男子生徒が理科の実験で使用する水酸化ナトリウムを「お菓子」と偽って下級生に渡し、2人が口の中にけがを負うという衝撃的な事件が発生しました。
この事件について、五泉市の第三者委員会が調査を行い、いじめ防止対策推進法上の「いじめ」に該当すると認定しました。
単なる悪ふざけではなく、身体に被害が生じた重大事案として扱われています。
事件が起きた中学校はどこなのか、そしてなぜいじめと認定されたのか、詳しく見ていきましょう。
水酸化ナトリウム菓子事件が起きた新潟五泉市の中学校は五泉北中学校
五泉市が公表した調査報告書によると、今回の事件が発生した中学校は「五泉市立五泉北中学校」です。
報道では「五泉市の中学校」「市立中学校」といった表現が使われることもありますが、これは未成年の生徒が関係する事案であることや、関係者のプライバシーに配慮しているためです。
五泉北中学校は新潟県五泉市にある公立中学校で、地域の子どもたちが通う学校です。
加害行為をしたとされるのは当時中学3年生の男子生徒ですが、氏名や顔画像、住所などの個人を特定できる情報は一切公表されていません。
関係した生徒はいずれも未成年であり、たとえ重大な問題であっても、本人や家族、被害生徒の特定につながる情報を拡散することは避けるべきです。
SNS上では学校名や地域名から生徒を探そうとする動きが出ることがありますが、確証のない情報を投稿したり、別人を加害者扱いしたりすれば、名誉毀損やプライバシー侵害につながるおそれがあります。
水酸化ナトリウムを菓子と偽った事件の詳細と被害状況
事件が発生したのは2025年4月17日です。
当時中学3年生だった男子生徒が、理科の実験で使われた水酸化ナトリウムを持ち出し、放課後に同じ学校の2年生男子生徒2人へ渡しました。
男子生徒はそれをお菓子であるかのように見せて渡したとされています。
受け取った2人は口に入れましたが、すぐに異変を感じて吐き出しました。
しかし、2人は口の中にけがを負い、1人は全治1週間の口内炎、もう1人は全治3週間の化学熱傷と診断されています。
水酸化ナトリウムは強いアルカリ性を持つ薬品であり、人体に触れると危険を伴う物質です。
今回の行為は、結果として下級生の身体に明確な被害を生じさせたものでした。
理科室の薬品は本来、厳重に管理されるべきものです。
生徒が簡単に持ち出せる状況にあったこと自体、学校の安全管理体制に問題があったといえます。
また、危険な薬品を「お菓子」と偽って渡すという行為は、相手に害を与える意図があったと考えられます。
第三者委員会がいじめと認定した理由と学校の対応の問題点
五泉市いじめ防止対策委員会は、今回の行為について、いじめ防止対策推進法における「いじめ」に該当すると判断しました。
いじめという言葉から、暴言や仲間外れ、無視などを想像する人も多いかもしれません。
しかし、法律上のいじめは、被害を受けた児童生徒が心身の苦痛を感じているかどうかが重要な判断要素になります。
今回は、危険な薬品をお菓子のように見せて口に入れさせた行為であり、実際にけがも発生しています。
第三者委員会が重大な事案として位置づけたのは当然といえるでしょう。
さらに報告書では、今回の問題以前にも、同じ男子生徒が関係したトラブルが複数あったことが指摘されています。
その中には、いじめに該当しうると判断できるケースも含まれていたとされています。
しかし、学校側はその多くを教育委員会へ報告していませんでした。
これは、今回の問題を考えるうえで非常に重要です。
重大な事故や事件は、突然起きるように見えて、実際にはその前に小さなサインが積み重なっている場合があります。
生徒間トラブルを「よくあること」として処理してしまえば、危険な兆候を見逃すことにつながります。
報告書では、学校や市教育委員会の対応についても検証されています。
いじめ対策委員会の運用、情報共有、記録の残し方、関係生徒への支援など、複数の面で課題が示されました。
五泉市教育委員会は、報告書の内容を受け止め、市内の小中学校と教育委員会全体で、いじめの未然防止と対応に取り組むとしています。
まとめ
今回の水酸化ナトリウム菓子事件が起きた新潟五泉市の中学校は、五泉市立五泉北中学校です。
当時中学3年の男子生徒が理科の実験で使う水酸化ナトリウムを「お菓子」と偽って2年生2人に渡し、2人が口の中にけがを負いました。
第三者委員会は、この行為をいじめ防止対策推進法上の「いじめ」と認定しました。
また、過去にも同じ生徒が関係するトラブルがあったにもかかわらず、学校から教育委員会への報告が十分でなかったことも明らかになっています。
今後問われるのは、学校と教育委員会がどのように再発防止策を実行していくかです。
被害を受けた生徒の心身の回復を第一にしながら、同じような問題を二度と起こさない仕組みづくりが求められます。